お楽しみ様です。
坂本です。
「ビットコイン = デジタルゴールドだ」
なんて話をよく聞きます。
ここでいうゴールドとはもちろん
価値の源が「希少性」にあるみんなが大好き「金」のこと。
コロナショックを通してその強力さを発揮している
資産の大御所です。
かたや、ビットコインはどうでしょう。
3年前まではキナ臭さ満点だったのですが
いまや金に近い存在に昇格しつつあります。
「新規発行のペースは半減期によって決まっている」
「発行枚数に上限がある」
こういった設計上の希少性から
ゴールドの性質によく似ているといわれることに加えて
そこにみんなが気づいたので「需要」が広がっています。
しかも。
価値保存の機能を持ちながらも送金できることから現金のようであり
「金を超えた存在だ」なんて考えている人もいます。
もしそうだとしたら。
金とビットコインの価格って似通った動きになるんじゃないかな。
金の値動きがビットコインの価格予測のヒントになるんじゃないかな。
と思ったコインヲタ坂本はこの2点について紐解いてみました。
どうぞ最後までご覧なすってください。
目次
ビットコインと金の値動きを比べてみた
まず、ビットコインと金の値動きを比べてみます。
こちらのチャートをご覧ください。
上が直近1年間の「ビットコイン」の値動き
下が直近1年間の「金」の値動きです。
![](https://i0.wp.com/clubjade.info/wp-content/uploads/2020/05/picture1.png?resize=728%2C634&ssl=1)
パっと見。
まず目がいくのは3月中旬のコロナショックによる下落。
こうれはもう金融市場大混乱によって
焦げ付いたファンドの換金売りで
仮想通貨売り、金売り、債権売り、
原油売り、商品売り、株売り状態でしたから、
ビットコインと金の動きが一緒であたりまえです。
コロナショックを除外してチャートを見ると、
ビットコインはゆるく下降気味。
それに対して金はしっかりとした上昇傾向。
ムムム。
1年間のチャートを比較しただけでは両者に
「相関性がある」とは思えませんナ。
ビットコインと金の相関性はないように思える
というワケで。
ビットコインと金の相関性をみるために
もっと広いレンジにして両者の相関を「統計的」にみてみます。
こちらのチャートは
ビットコインと金の値動きの相関の推移(灰色)と
ビットコインとS&P500の値動きの相関の推移(青色)です。
![](https://i0.wp.com/clubjade.info/wp-content/uploads/2020/05/picture2.png?resize=728%2C289&ssl=1)
チャート縦軸の数字で相関度合いを確認することができます。
- 0付近
両者には相関関係がないことを示しています。 - 1に近い
正の相関関係があることを示しています。
つまり、両者が同時に値上がり、値下がりする傾向が強いことを意味します。 - -1に近い
負の相関関係があることを示しています。
つまり、一方が値上がりする時にはもう一方は値下がりする傾向が強いことを意味します。
チャートを見る限り
0を挟んで頻繁に「-0.2~+0.2」の間をいったりきたりしている。
つまり。
相関関係は弱い。
「じゃあ、ビットコインと金の値動きに関係はないんかい!!」
と思うかもしれませんが、それは違います。
坂本、隠れた類似性を見つけました。
長期チャートで見えたビットコインと金の衝撃の類似性
こちらのチャートをご覧ください。
![](https://i0.wp.com/clubjade.info/wp-content/uploads/2020/05/picture3.png?resize=728%2C518&ssl=1)
まずは上のチャートから参りましょう。
こちらは2011年以降のビットコインの値動き(ログスケール)です。
基本は上昇傾向で強いピークがいくつか見えます。
ピークが終われば値が落ち着くけど、決してピークの前の価格には戻らない。
ピークを経験することによって、なにか一段上がったような動きです。
続いて下のチャートに参りましょう。
こちらは1971年に起きたニクソンショック以降の金の価格推移です。
同じくログスケールですが
「バブルっぽいピークによってそれまでの平衡状態が壊れて、
新しい平衡状態に落ち着く」
というサイクルを繰り返しながら上昇しています。
コレ。
なんとなくビットコインのチャートと似てませんかね。
違いといえば
「サイクルが一回りする時間の長さ」と
「ピークの強さ」。
金が50年かけた動きを
ビットコインは10年で駆け抜け
ピークの強さも数十倍という激しさです。
このような同じような値動きをする資産ってカナリ特徴的で
他に見当たらないんですよね。
例えばこちらのS&P 500のログスケールのチャートをご覧ください。
![](https://i0.wp.com/clubjade.info/wp-content/uploads/2020/05/picture4.png?resize=728%2C339&ssl=1)
ビットコインと金に比べるとまったく似てません。
基本は上昇トレンドだけど、
変わり目となる強いピークがないんですワ。
サイクルを繰り返しながら上昇していくという感じはないんですね。
まとめ
ビットコインと金の間には「短期的な値動き」の相関性はみられませんでした。
つまり。
金の値動きをヒントにビットコイン価格を予測するのは難しでしょう。
とはいっても。
「長期的な値動き」には強い類似性があるように見えるし、
共通する値動きのメカニズムみたいな存在を感じます。
この類似性がどこから来るのか説得力のある理由をまだ見つけていませんが
少なくとも坂本が言えることはただひとつ。
2017年末のビットコインのバブルは
実はバブルではなくてサイクルの一部である
と考えらえるということですワ。
オシャ!!