お楽しみ様です。
坂本です。
仮想通貨のニュースサイトをブラウジングしていると
「ハッシュレート」って言葉をチラホラと見かけませんか。
「ハッシュレートが最高値を更新した」ってアレです。
ハッシュレートを超かんたんに纏めると
「マイナーがどれだけ気合いを入れて
マイニングしているかを端的に表した数字」
です。
坂本が初めてハッシュレートを知った時
「ハッシュレートに比例してビットコイン(BTC)価格が上がる」
なんて思い込んでいたんですが、
ビットコイン(BTC)のハッシュレート
ビットコイン(BTC)価格のチャート
を見比べるとそうでもないんですよね・・・
そこで本日では
- なぜビットコインの価格とハッシュレートのチャートは違うのか
- ハッシュレートからビットコイン価格を予測できるのか
- ハッシュレートをどうみたら稼ぎの確度が高くなるのか
といったハッシュレートに関する疑問を丁寧に解説しますので
どうぞ最後までお読みになってくださいね。
目次
ハッシュレートとはなんぞや
まずは取っ付きにくい言葉「ハッシュレート」からまいりましょう。
「ハッシュ」は「hash/s」という計算の単位ですが
我々が注目している「マイニング」で使われている言葉です。
冒頭で
「マイナーがどれだけ気合いを入れて
マイニングしているかを端的に表した数字」
なんて超かんたんに言いましたが
もうちょい真面目に言うとこうです。
世界中のマイナーによって行われる
「1秒間に行われるハッシュ計算回数の総和」
がハッシュレートです。
マイニングについてはこちらの記事でわかりやすく解説してます。
ハッシュレートの伸びは「10,000倍」
この世にビットコイン(BTC)が登場して以来
ビットコイン(BTC)の認知度と共にハッシュレートも上がり続けています。
こちらをご覧ください。
2016年1月 7.4×10の15乗回/秒
2018年1月 1.5×10の17乗回/秒
2020年1月 1×10の18乗回/秒
ハッシュレートこの6年で実に「10,000倍」にも伸びています。
かたやビットコイン(BTC)の価格は同じ6年間で「約10倍」です。
この数字からハッシュレートの伸びがいかほどか
一発でおわかりいただけると思います。
マイニングは巨大ビジネス
マイナーにとっての収入は
「報酬として新規に発行されるビットコイン」でしたべ。
これは言い方を変えるとこうなります。
「より多くの収入を得るために
より多くのハッシュ計算を行う」
これがハッシュレートの驚異的な伸びの理由です。
だからこそ
「マイニング専用のハードウェア」に大きな額の設備投資をして
その専用ハードウェアを動かすためにドエライ「電気代」を払ます。
そうです。
マイニングは「巨大ビジネス」っちゅうワケです。
「この巨大ビジネスの収支にビットコインの価格が直結するからこそ
ビットコインの価格とハッシュレートには強い関係があるはず」
そう思うかも知れません。
しかし、ちょいとお待ちになってください。
ハッシュレートからビットコイン(BTC)の価格が予想できるのか
Blockchain.comのチャートを元に作った「坂本チャート」で比較してみます。
ハッシュレートからビットコインの価格は予想できるのか
こちらの「坂本チャート」は
・直近3年間のビットコイン(BTC)の価格
・ハッシュレートの推移
を比較して「大きな動きのタイミング」を書き加えてたものです。
この「坂本チャート」を見れば一目瞭然。
ハッシュレートはビットコイン(BTC)の値動きに
さほど影響されることなく伸びています。
ビットコイン(BTC)の価格が大きく下がった時
ハッシュレートも一時的には下がるものの
すぐにもとの上昇傾向に戻っています。
特にビットコイン(BTC)の価格がピークの
2017年末から2018年の落ち込みにおいては
ハッシュレートは「全く」といっていいほど反応していません。
両者のチャートを単純に比較しているだけでは
ビットコイン(BTC)の価格の変動を
ハッシュレートで予測できるなんて思えませんワ。
それを裏付ける3つの理由をご覧ください。
理由1:技術的進歩によってハッシュレートは上がっていく
ひとつめの理由は「ハッシュ計算を行うハードウェアの進化」。
ハードウェアメーカーはハッシュ計算を
高速かつ低電力消費で行えるよう技術革新を続けているので、
半年ごとにもっと効率的な新製品が誕生しています。
マイナー(マイニング業者)は
● 既存のマイニングマシンから最新のマイニングマシンに置き換える
● 新たに最新のマイニングマシンを増設する
だけでハッシュの計算能力を上げることができます。
つまり。
ハッシュレートはビットコイン(BTC)の価格に関係なく
常に右肩上がりのチャートになるってコトですわ。
理由2:大規模な投資は急にはできない
ビットコイン(BTC)の価格がピークを迎えた2017年末
ハッシュレートは大きな動きを見せていません。
ビットコイン(BTC)の価格が高騰したのであれば
もっと多くのビットコイン(BTC)を得るために
マイニング企業は多くのハッシュ計算をするはずです。
しかし。
「大規模な設備増強」はそう簡単ではありません。
マイニングマシンの確保
設置する土地の確保
をしなければいけません。
大規模な設備増強は今日決断しても明日実行されることなどなく
それなりに時間がかかるもので
ハッシュレートは価格の上昇に追随できない
ってコトなんですワ。
理由3:損益分岐点を割らなければOK
マイニングは事業ですから当然「損益分岐点」は意識されます。
ビットコイン(BTC)が下落しても
損益分岐点を割らずに利益が出さえすればマイニングマシンを稼働し続けるし、
損益分岐点を割ればマイニングマシンの電源を切って停めます。
ビットコイン(BTC)の価格が下落したからといって
ハッシュレートが反応しないのはこういう理屈ですね。
しかし。
ビットコイン(BTC)価格の下落と共に
ハッシュレートが一時的に下がっているところもあります。
- 2018年11月のビットコインキャッシュのハードフォークに伴う下落
- 2020年3月の新型コロナ騒ぎに伴う下落
これは、現時点のビットコイン(BTC)の価格が
損益分岐点に近いことを示しているのかも知れません。
ハッシュレートは価格の参考にならないのか
さて。
ここまでの話でお気づきかも知れません。
ビットコインの価格とハッシュレートの関係はシンプルではありません。
つまり、ハッシュレートの動向を見てビットコインの価格を予測するのは
簡単ではないんですワ。
しかし。
ハッシュレートにヒントがないということでもありません。
Blockchain.comのチャートを元に作った「坂本チャート(ログ目盛表示)」
直近3年間のハッシュレートをご覧ください。
2018年末の下落を挟んで上昇する
ハッシュレートの「傾き」に注目してください。
角度が違ってますよね。
つまり。
2019年に入ってからマイナー(マイニング業者)の
投資意欲が減っていることが表れています。
マイナー(マイニング業者)の動向だけが
ビットコイン(BTC)の価格を決定づけるのではありませんが
これは知っておくべきデータです。
まとめ
今日はビットコイン(BTC)の価格とハッシュレートの関係について
チャート形状を使ってアレコレ考察してみましたが
お伝えしたかったのは次の「ふたつ」です。
ひとつめ。
ハッシュレートはマイニング事業活動の結果であり
マイナー(マイニング業者)の都合や事情が
色濃く反映されているものでしかないということ。
ふたつめ。
ビットコイン(BTC)の価格とハッシュレートを比較すれば
マイニング事業の損益分岐点が予測ができるので、
ビットコイン需要は減らない前提で
「売り圧力の緩和」を予測することができるということ。
② ビットコイン(BTC)売却量が減少
③ 市場に出回るビットコイン(BTC)が減少
④ 売り圧力の緩和
いかがでしたでしょうか?
ハッシュレートについて坂本なりに考察してみましたが
大事なことは「仮想通貨を使ってどうやって稼ぐか」です。
だからこそ。
こういった地味なチェックを加えて
稼ぎの確度を高めることが大事です。
どうぞご参考になさってくださいませ。