お楽しみ様です。
坂本です。
Google Trend(https://trends.google.co.jp/trends/)ってご存知ですか?
「あるキーワードがどのぐらい検索されたのか」
をチャート形状で知ることができる
Googleが提供しているスグレモノです。
例えば「仮想通貨」を調べてみるとこんなチャートが表示されます。
![](https://i0.wp.com/clubjade.info/wp-content/uploads/2020/05/GoogleTrend.png?resize=728%2C216&ssl=1)
つまり、このGoogle Trendのチャートから
日本では2019年の5~6月に「仮想通貨」という単語がたくさん検索された
ということがわかります。
2019年の5~6月はビットコイン(BTC)が低迷から抜け出して
1万ドルを突破したころですから、勘の鋭い方はお気づきかも知れません。
「コレって仮想通貨の値動きの予測に使えるんじゃないカイ」
・・・仰る通りです。
本記事では「Google Trend」がどの程度
値動きの予測に使えるかを検証をしてみます。
目次
Google Trendsは相場参加者の心理動向を知ることができる
さきほどは「仮想通貨」とひとつのキーワードで検索しましたが
複数のキーワードを使って検索回数を比較することもできます。
「仮想通貨」と「ビットコイン」の2つのキーワードで比較してみます。
![](https://i0.wp.com/clubjade.info/wp-content/uploads/2020/05/GoogleTrend2.png?resize=728%2C213&ssl=1)
青が「仮想通貨」、赤が「ビットコイン」です。
両者の検索回数の動きは似通っているのはあたり前ですが、
おもしいのは「仮想通貨」よりも「ビットコイン」のほうが多く検索されていること。
つまり「仮想通貨全般」に対する興味よりも
「ビットコインがどうなるか」のほうが興味深いのです。
キーワード「半減期」も調べてみます
さて。
それでは5月12日に半減期を迎える旬のキーワード「半減期」も調べてみます。
他の仮想通貨の半減期と混ざってしまうのを避けて
「ビットコイン 半減期」で検索してみます。
![](https://i0.wp.com/clubjade.info/wp-content/uploads/2020/05/GoogleTrend3.png?resize=728%2C218&ssl=1)
4月に入ってから伸びていることがわかりますね。
過去に行われた半減期は
「半減期の数ヶ月前に上昇のピークを迎えて
半減期当日にかけては価格が緩んでいく」
という傾向があります。
この傾向からすれば「ビットコイン 半減期」での検索は
半減期数ヶ月前の2月~3月頃に起きていてもおかしくないのですが
今回は事情が違いましたね。
そうです。
ご存知の「新型コロナウイルスの蔓延」によって
多くの投資家の関心はビットコインどころはなかったんです。
キーワードは英語で行うべし
仮想通貨における日本人の影響力は小さいので
できれば英語キーワードを使うようにしましょう。
日本語で「ビットコイン 半減期」は
英語で「Bitcoin Halving」です。
「Bitcoin Halving」で検索するとこのようになります。
![](https://i0.wp.com/clubjade.info/wp-content/uploads/2020/05/GoogleTrend6.png?resize=728%2C249&ssl=1)
新型コロナウイルスの蔓延によって世界中の投資家の関心が
2月~3月はビットコインの半減期に向いてなかったが
新型コロナウイルスの話題が落ち着いてきた4月になって
「Bitcoin Halving」の検索が急増しています。
つまり。
Google Trendsを使うことで相場参加者の心理動向を知ることができるのです。
Google Trendで価格の動きを読めるか
お待たせしました。
それでは、検索回数の動向と値動きの関係についてみていきましょう。
過去3年のビットコインの価格推移と
「ビットコイン」の検索回数の推移(全世界)を並べてみました。
![](https://i0.wp.com/clubjade.info/wp-content/uploads/2020/05/GoogleTrend5.png?resize=728%2C486&ssl=1)
上が価格推移でBlockchain.com製のチャート
下がGoogle Trendによる検索回数のチャートです。
気になるタイミングがわかりやすいよう赤で加筆しています。
①バブル期
図①は2017年末に起きた仮想通貨バブル期です。
価格ピーク時の検索回数の盛り上がりはとても目立ちますね。
よく見ると小幅なピークも価格と関係しているように見えます。
②ビットコインキャッシュ騒動期
図②はビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォークと分裂の騒ぎがあり
それに伴う大きな値動きがありましたね。
大きく価格が下落している時に検索回数のピークが見えます。
③半値戻し期
図③はビットコインキャッシュ(BCH)の混乱後の低迷を脱し
上昇トレンドとなって1万2千ドルを超えるまで価格が上昇した時期です。
同じ時期に、検索回数のピークが連続していることがわかります。
④コロナショック期
図の④は新型コロナによる混乱に伴う大きな値下がり時です。
検索回数はピークを迎えていますね。
図①~図④を振り返って検証してみましたが
ビットコイン値動きの傾向を把握するGoogle Trendsの威力は
十分にご理解いただけたと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
Google Trendは相場参加者の心理動向が反映されているからこそ
カナリ使えるツールです。
もちろん、価格が上昇する時だけでなく下落する時にも使えます。
だって、価格が下落する時も
「ビットコイン」というキーワードが気になって
検索回数が増えるのですからあたりまえです。
大事なことは相場に参加しているのは人間だからこそ、
機械的な値動きだけを見るのではなくて
「こういった情報も活用するべし!!」ということですナ。